清掃委託費の値上げ打診にどう対応する?交渉前に準備したい3つの数字

清掃委託費の値上げ対応・交渉前に準備する3つの数字

清掃会社から「来期から委託費を上げさせてほしい」と言われたら、どうしますか?最近、こうした値上げの打診を受ける施設が増えています。断るべきか、受けるべきか。実は、どちらを選ぶにしても、先に「3つの数字」を準備しておくと話がスムーズに進みます。この記事では、清掃委託費の値上げ交渉の前にそろえておきたい数字と、交渉の進め方をやさしく説明します。

目次

なぜ今、清掃委託費の値上げ打診が増えているの?

いちばんの理由は最低賃金の上昇です。最低賃金は2024年度の全国平均1,055円から、2025年度には1,121円に上がりました。政府は1,500円という目標も掲げています。清掃の委託費は、その多くが人件費です。賃金が上がれば、委託費も上がるのは自然な流れです。

例えるなら、お弁当屋さんの値上げと同じです。お米や油の値段が上がれば、お弁当の値段も上がりますよね。「材料費」が上がっているのに販売価格を据え置けば、お店が続けられなくなります。清掃会社にとっての材料費が、人件費なのです。最低賃金と清掃コストの関係は最低賃金の上昇と清掃コストの記事でくわしく説明しています。

清掃委託費の値上げ交渉前に準備する3つの数字の図解
3つの数字がそろうと、値上げの妥当性と代わりの案を冷静に比べられます

数字①今の委託費の中身 — 何にいくら払っているか

まず準備したいのは、今の委託費の内訳です。契約書や仕様書を引っぱり出して、次の3点を確認しましょう。「毎月〇〇円」という合計だけでなく、その中身を確認します。

  • 作業の範囲:どこを掃除してもらっているか(床・トイレ・窓・ゴミ回収など)
  • 作業の回数と時間:週何回、1回何時間、何人で来ているか
  • 1時間あたりの単価:委託費÷月の総作業時間で計算できます

内訳が分かると、「値上げ分は妥当か」を判断する物差しができます。例えば月30万円の委託費で、月200時間の作業なら、1時間あたり1,500円。ここに会社の経費や利益が含まれると考えれば、高いか安いかの感覚がつかめます。

数字②最低賃金の上がり幅 — 値上げの「相場感」を知る

次に、値上げ幅が世の中の動きと合っているかを確認します。目安になるのが最低賃金の上昇率です。2024年度から2025年度で、最低賃金はおよそ6%上がりました。つまり、人件費が中心の清掃委託費が5〜6%程度上がるのは、無理のない範囲と言えます。

例えば月30万円の委託費なら、6%の値上げで月31万8千円。年間にすると21万6千円の負担増です。決して小さくない金額ですが、「世の中の賃金の動きと同じ幅か」という物差しがあれば、冷静に受け止められます。

逆に、それを大きく超える値上げ幅なら、理由をたずねてみましょう。「人が集まらず採用費がかさんでいる」「交通費が上がった」など、事情が分かれば納得もしやすくなります。感情ではなく数字で話せると、関係を壊さずにすみます。

数字③別のやり方にかかる費用 — 比べる相手を用意する

3つ目の数字は、「今のやり方を変えた場合の費用」です。比べる相手がないと、値上げを受けるかどうかの判断ができません。代表的な選択肢が、清掃範囲の再設計です。

例えば、面積の広い床の掃除を清掃ロボットに任せて、人にはトイレや消毒など細かい仕事に絞ってもらう方法があります。ロボットのレンタルは初期費用0円・月額9,800円から(小型のOMNIの場合、税別)。メンテナンス込み・最低6ヶ月契約です。委託範囲を見直す考え方は病院の清掃委託費を見直す記事が参考になります。

実際に宮崎県内の青果市場では、夜間にロボットが床を掃除する形に変えたことで、委託費を上げずに床は以前よりきれいになりました。

打ち合わせスペースの床を掃除する清掃ロボットOMNI
床の掃除をOMNIに任せれば、人の作業は細かい仕事に絞れます

交渉の進め方 — ただ値切るのはおすすめしません

3つの数字がそろったら、交渉です。ここで大事なのは、ただ「安くして」と値切らないこと。人件費が上がっているのに値切れば、現場の作業がこっそり削られたり、質が下がったりしがちです。長い目で見ると損をします。

おすすめは「金額」ではなく「やり方」を一緒に見直す交渉です。選択肢を表で比べてみましょう。

選択肢 費用 清掃の質
値上げをそのまま受ける 上がる 変わらない
ただ値切る 据え置き 下がるおそれ
範囲を再設計(床はロボット) 抑えられる 保てる・上がることも

「床はロボットに任せるので、人の作業はここに絞ってほしい」という提案なら、清掃会社側も人手を確保しやすく、お互いに得のある着地になります。

実際の話し合いでは、伝え方もひと工夫できます。例えば「値上げは困ります」ではなく、「うちも予算が厳しいので、費用を抑えられるやり方を一緒に考えたい」と切り出す形です。相手を責めるのではなく、同じ課題を一緒に解く姿勢を見せると、清掃会社側からも前向きな提案が出やすくなります。長く付き合う相手だからこそ、勝ち負けではなく着地点を探す交渉にしましょう。

値上げ交渉のよくある質問

Q. 値上げを断ったら、契約を切られませんか?

A. 可能性はゼロではありません。今はどの清掃会社も人手不足で、仕事を選べる状況だからです。だからこそ、一方的に断るのではなく、やり方の見直しをセットで話すことをおすすめします。

Q. ロボットの提案は、どちらがするのですか?

A. どちらからでも大丈夫です。施設が直接レンタルする形も、清掃会社に「ロボット活用を前提にした見積もり」をお願いする形もあります。

Q. 委託費の内訳を教えてもらえないときは?

A. 細かい原価までは開示されないことも多いです。その場合は、作業の範囲・回数・人数・時間だけでも確認しましょう。それが分かれば、1時間あたりの単価は自分で計算できます。介護施設での委託とロボットの費用比較は外部委託とロボット導入のコスト比較の記事も参考になります。

Q. 交渉の準備にどれくらい時間がかかりますか?

A. 3つの数字をそろえるだけなら1〜2週間ほどです。次の契約更新の2〜3ヶ月前から動き始めると、余裕をもって話し合えます。

範囲を再設計した場合の費用感は、無料の機種診断でおおよそ確認できます。ご相談は無料相談フォーム、またはお電話0985-25-8265(平日9:00-17:00)へどうぞ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

宮崎県の清掃ロボットレンタル会社「株式会社TakaLabot」のブログ編集部です。病院・介護施設・スーパーなど5つの現場で実際に使われている経験をもとに、現場で役立つ情報をやさしい言葉でお届けします。

目次